綺麗な涙袋は目を大きく見せます。

涙袋治療を希望される患者様はこの10年で増えてきています。

美容外科医になった頃には、ヒアルロン酸注射もなく涙袋治療というものが存在しませんでしたが現在は、涙袋治療は一般的な美容外科治療の主流を占めています。

特にプチ整形という名称で二重瞼手術、鼻、顎、涙袋のセット治療も存在するようです。ヒアルロン酸は下眼瞼に注入しますが過度の注入はナメクジと呼ばれる不自然な状態になり、いわゆる整形顔になってしまいます。

このため涙袋を自然かつ、その人の眼の状態に合わせて注入する施術が必要になってきます。

ヒアルロン酸には数々の種類、濃度の製剤があり適切に選択し注入する必要があります。涙袋形成の一番のポイントは入れすぎない、つまり過剰注入をしないということです。注入が多すぎると必ず不自然に見えてしまうのです。注入部位、注入量、注入材料、全て患者様個々の状態をしっかり見極めて判断します。

下眼瞼は特に皮膚が薄い部位で、あまりにも浅く入れてしまうとチンダル現象というヒアルロン酸が皮膚から透けてグレーに見えてしまうことがあります(皮膚の極浅層に注入すると盛り上がり感が強すぎて不自然になることがあります)。

ヒアルロン酸注入はどの層に注入するかが大切なのです。

またヒアルロン酸濃度が低いと吸収が早いだけでなく下眼瞼の下方への浸潤も起こることがあり、下眼瞼が膨らんでたるみのように見えてしまうこともあります。

 

技術的に簡単に見える涙袋形成も

1:注入部位

2:注入範囲

3:注入層

4:注入量

5:注入ヒアルロン酸の種類、濃度

6:注入に使用する針

7:注入時の患者様の皮膚状態

 

最低でも上記の1-7の事を十分に考えて慎重に注入しなければならないのですが、これは10年以上の経験とかなりの症例数が必要となります。

 

 

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涙袋形成の例

 

 

 

またヒアルロン酸注入のリスクに内出血があります。ただし内出血は1週間程度で消失して問題になることはありません。腫れたりすることは殆んどなく極細の針での注入となりますので施術後すぐにお化粧も可能です。

注入のポイントは外側3分の2の範囲に注入することです。
うまく注入できれば綺麗な涙袋のラインができます。

内側に注入をすると過度の注入した時と同じく、ナメクジ状態になる可能性もあり注意が必要です。

万が一過剰な注入をした場合でもヒアルロン酸を溶解させることで対処は可能ですができる限り過剰にならないように慎重に注入します。麻酔が含有されているため注入時の痛みは少なく苦痛が少ない治療法です。

最近では男性も涙袋形成を希望されて来院される患者様が増えてきました。

女性はメイクで涙袋を描けますが男性は化粧しないため、ヒアルロン酸注射でダイレクトに涙袋形成を行う必要があるのです。

株式会社be-kingが全国20代~50代男女1,132人に調査した結果、7割以上が第一印象を「顔」で判断しているということが判明しました。中でも一番見ているパーツは圧倒的に「目」(8割)でした。

綺麗な涙袋は目を大きく見せますので、第一印象を強くすることができます。

プチ整形が急増しています。安易に施術を考えていませんか。

新型コロナにともなう新生活様式のもと、マスクは必須となりました。

手術後の腫れや赤みを隠すのにマスクをすることがかえって目立つことになっていましたが、マスクが必須の現在は術後の経過を隠しているのか飛沫感染のためにしているのかはわかりません。結果、いまは美容外科治療を受けられるチャンスとばかりに鼻より下の手術や治療の相談、いわゆるプチ整形の施術が増えています。

といいましても実は現在のプチ整形技術ではほとんど腫れや赤みなどダウンタイム(施術を受けてから肌の状態が元の状態へと戻るまでの期間のこと)がありません。治療直後からお化粧も可能で、仕事にも支障はないのです。

プチ整形は名前の如く

簡単、短時間、ダウンタイムが少ない、リスクがない?

という認識が広がっています。

しかしプチ整形はわずかな施術で大きな美容効果が得られのと同時に大きなリスクも潜んでいます。

名前がプチ・・・というだけで美容外科治療となんら変わりません。

プチ整形の施術がうまくいかず、失明や最近では中国の有名な女優の鼻の壊死の例もあります。また神経損傷の報告もあります。一度失ったものは二度と得ることはできないのです。必ず起こりうるリスクの説明は受けてください。
プチでも立派な手術なのです。特に顔ということになりますと、慎重になる必要があります。クリニックから術後のリスクなどの説明があるのか、施術経験が豊富な外科医が執刀をするのか。美容外科医がいうのもなんですが、こと、顔という一番目立つところを施術するときは安易な妥協や選択をしてはならないと思っています。

 

写真はヒアルロン酸注入による鼻筋形成、下眼瞼へのヒアルロン酸注入による涙袋形成を行った、治療直前と治療1週間後のモニター症例です。

 

トータル治療時間は5分

副作用:認めず

 

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ヒアルロン酸注入による鼻筋形成、下眼瞼へのヒアルロン酸注入による涙袋形成

 

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ホクロ除去は炭酸ガスレーザーよりラジオ波、ツリウムレーザーによる蒸散治療を

新型コロナ感染が広がりマスクが必須となりました。

マスクをつけることが日常の光景となった今、ちょうどいい機会と考えられてか、マスクで隠された部分のホクロ除去を希望される患者様が急増しています。

ホクロを除去する理由は審美的なことが多いのですが、実は占いによる理由や痒みや痛みの症状の改善といったこともあります。

ホクロ除去は部位により傷跡が盛り上がったりして目立ちやすいこともあり、慎重に術前検討が必要な施術です。

顔では下顎部、鼻下、頬骨上がホクロ除去後の傷痕が目立ちやすい部位となります。

身体では肩、三角筋の上、胸骨上が目立ちやすく、その理由は皮膚の緊張度が高く常に周囲に傷跡が引っ張られる状態になってしまうからです。

できれば、肩の上や胸骨上のホクロ除去は避けるべきです。

特に炭酸ガスレーザーでえぐるように照射をしてしまうと肥厚性瘢痕というケロイドのような盛り上がった傷痕が残り、白いホクロのように見え、逆に目立つようになってしまいます。

 

当院ではホクロの除去は炭酸ガスレーザー治療よりも傷跡が残りにくく短時間で確実に除去できる、電子エネルギーでの蒸散治療もしくはツリウムレーザー(機器の詳細にリンク)での蒸散治療をお勧めしています。

https://www.sakae-clinic.com/face-care/hokuro

https://www.skin-lab.net/mole.html?_ga=2.118472777.1720558500.1614315382-1223386255.1510898913 

 

ではなぜこの蒸散治療もしくはツリウムレーザーを患者様にオススメするのかをご説明します。

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ホクロの除去といえば炭酸ガスレーザーが従来からよく使われていました。ただ、炭酸ガスレーザーの施術は慎重に行わないと熱傷痕が残りやすく、現在では必ずしも一番お勧めできるホクロの除去方法とはいえなくなってきています。

ホクロ取り放題や定額制で施術を行われています医療機関では炭酸ガスレーザーを使用した除去が施術費を抑えられるためによく行われています。

当院には炭酸ガスレーザーで除去された傷跡の修正でご来院されますケースも少なくなく、炭酸ガスレーザーをつかったがために熱傷痕のことなどでお悩みになっている患者様が多くいらっしゃるのではないかと非常に憂慮しています。炭酸ガスレーザーでのホクロ除去は名称がレーザーという名のために最新のイメージを持たれているのかもしれませんが、すでに25年以上前から使用されているシステムで、ホクロを丁寧に除去する治療法としましては現在、第一選択としては必ずしも推奨される方法ではありません。
実は私も25年前、800万円ほどの定価で販売されていた日本赤外線工業社(ニーク)の炭酸ガスレーザーシステムを使用してホクロ除去を行っていました。当時、ホクロ除去は切除が原則でした。レーザーを照射するだけでホクロが蒸発して除去できる炭酸ガスレーザーシステムは画期的で魔法の機器のようでした。

もちろん傷跡は切開手術より目立ちにくく、当時としては瘢痕治癒もそれほど問題になりませんでした。

患者様もホクロのふくらみや色が改善すれば満足していた時代でした。

しかし、現在ではもっと綺麗に短時間で傷跡も目立たなく除去できるシステムがあるため炭酸ガスレーザーでの除去の問題がクローズアップされてきたのです。少しでも患者様の悩みを減らしたい私にとって、最新のより良い治療法をつかわず、25年前の治療に固執するわけにはいきません。

 

現在では主に盛り上がったホクロはラジオ波での電子エネルギーの熱で除去をおこない(ホクロの組織を蒸散させる治療法)、平坦なホクロは色や深さによっては、ツリウムという物質を媒体としたレーザー(Lavieen)で除去しています。

ツリウムレーザーは水に対する吸収率が高く、蒸散効率が低下せず一定に保たれる特長があります。軟部組織を迅速に焼灼し切断することができ、組織への深達度が 0.1-0.2mmと浅いため、レーザー光でのまわりの組織に対する影響が少ないのが特長です。また術中・術後の痛み、浮腫(むくみ)や合併症が少ないことも大きなメリットといえるでしょう。

 

身体のホクロは美容目的ではない場合は原則としまして保険適応での除去が可能です。この場合、費用は部位や大きさにより異なりますが数千円程度が想定されます。悪性の疑いがある場合には必ず切除を行い、病理検査をおこないます。

視診だけでは100%の診断が難しいのです。

ダーモスコピーという皮膚腫瘍の診断ができる機器での診断は必須で、確実に良性腫瘍と判断した時のみ切除はおこなわず、電子エネルギーでの蒸散やツリウムレーザーでの治療を選択します。

施術後は、医療用シール(除去後の創が早く治るため)を数日貼っていただくだけの処置になり消毒は一切不要です(意外におもわれるかもしれませんが、傷跡に消毒を行うと傷の治りが悪くなります)。

治療時間は大きさによりますが1個当たり30秒から数分程度です。

 

ホクロ除去の際はその方法が炭酸ガスレーザーなのかツリウムレーザーなのかを必ずご確認ください。

 

*当院はインフォームド・コンセントを徹底しています。患者様に安心して施術をうけていただくことをモットーにしています。

ホクロ除去は原則として結果保証にしていますので再発や取り残しがあった場合は責任をもって、無料で再治療をおこなっています。ご安心ください。

 

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